●3月の薬局ディスプレイ 「ノルトヴェスト・アポテーケ」フランクフルト・アム・マイン
*Nordwest Apotheke
化粧品が並ぶディスプレイが多い中、今回は薬だけでディスプレイしていた薬局を紹介します。ノルトヴェストというのは「北西」という意味で、フランクフルト北西部の住宅地の中にある小規模な薬局です。この地区はフランクフルトの中心部から10キロほどの位置にあります。地下鉄網が充実していて、集合住宅が立ち並ぶ、大都市周辺の典型的なベッドタウンです。また近年、薬学部を含めたフランクフルト大学の自然科学系のキャンパスが町中からこの地区に移転してきています。
入り口を挟んで二つあるショーウィンドウの一方にはLibokal(花粉症のための点眼剤)とVaprino(下痢止め)、もう一方にはDulcolax(便秘薬)、Boxagrippal(風邪薬)、Vaprino(下痢止め)、Nasenspray Ratiopharm(鼻づまり用スプレー)、Ginkobil(イチョウ葉エキス)、Magnesium Verla(マグネシウム)といった薬剤が並べられていました。これらは全てOTC薬、並びに薬局でしか取り扱えないサプリメントです。ドイツでは処方せん薬をPRすることは法的に許されていません。
写真からは読み取れませんが、この薬局は昼に1時間半店舗を閉めて昼休みを取ります。それを補うものとして、薬の配達をしてくれます。この薬局からは、地域に根ざした、薬の販売を中心にした昔ながらの薬局という印象を受けました。(ドイツ在住・中村典子)