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2013年08月31日

●8月の薬局ディスプレイ「ウニヴェルズィテーツ・アポテーケ」ハイデルベルク

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*Universitäts Apotheke

ハイデルベルク旧市街、大学広場の近くにあるウニヴェルズィテーツ(大学)薬局では、この夏、大きなライオンの剥製がショーウィンドを飾り、道行く人々の注目を集めています。オレンジのポスターの1枚には、アフリカライオンの生態が説明されていますが、もう1枚には「このライオンは、動物園で生まれ、老衰で亡くなるまで寿命を全うし、その後剥製にされたものです。剥製にすることが目的で狩猟されたものではありません」と表記されています。これを明記するということが、非常にドイツ的だと思います。後者であると思われた場合、これを飾った薬剤師も批判されると考えてのことでしょう。
人目を引くということは間違いないのですが、薬局のディスプレイですから、薬に目を向けていただくことが目的です。ライオンと一緒に、遠慮がちにディスプレイされているのは、虫刺され用ジェル(Fenisil)、鎮痛・解熱剤(Paracetamol)、酔い止め防止ガム(Superpep)で、これはまさにこのライオンの故郷へ旅する人が必要とする薬剤です。ドイツの夏、バケーションの季節ならではのディスプレイといえるでしょう。(ドイツ在住・中村典子)

2013年08月05日

●7月の薬局ディスプレイ「クロイツ・アポテーケ」バーデンバーデン

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*Kreuz Apotheke

ドイツ語でバーデン(Baden)という言葉は入浴を意味します。バーデンバーデンには69度に達する温泉が湧き、古くはアルプスを越えて進軍してきた古代ローマ帝国の兵士たちを癒し、18世紀にはヨーロッパの王侯貴族の社交の場となり、現在でも高級保養地として世界中から療養客・観光客を集めています。
自らの薬局を美しく飾ろうというディスプレイが主流のドイツの薬局の中で、今回は少し変わった趣向のものを紹介します。バーデンバーデンのクロイツ薬局では「今月のお買い得品」というポスターをショーウィンドウに掲げていました。そこには30%以上値引きされたOTC薬が並んでいました。一見さんの患者の来局が多いせいか、競争も激しいらしく、町の中心部の他の薬局でも「Super Preise(特別価格)」や「20%割引」といった文字を掲げたディスプレイが見られました。(ドイツ在住・中村典子)

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*今月のお買い得品を掲げたポスター

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*Super Preiseと描かれたAlte Hof-Apotheke
(バーデンバーデン)

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*20%割引と描かれたStadt Apotheke
(バーデンバーデン)