●ファヤンス焼きのシロップ用ポット
ドイツ薬事博物館で販売されている、17世紀前半に制作されたファヤンス焼きのシロップ用ポットのレプリカ(高さ約24cm)です。
中国や日本からヨーロッパに輸入されていた磁器は非常に高価で、それを真似るものとしてヨーロッパでは錫釉を施した陶器の上に彩色したマジョリカ焼き、ファヤンス焼きといったものが制作されました。これらの素材は薬局を飾る薬容器にも用いられました。写真のシロップ用ポットは17世紀前半にチュービンゲン地方アルンシュタットの工房で制作されたものです。このポットが作られた時代には薬を長期保存し、また飲みやすくするために砂糖シロップに混ぜ合わせることがよくありました(ドイツ薬事博物館日本人ガイド中村典子)。